プレデターハンティンググラウンズが発売されて、約1ヵ月が経過しました。
発売前からずっと楽しみにしていたゲームで、リリース3ヶ月ぐらい前から予約注文していたゲームです。しかも北米版。
めちゃめちゃ楽しみにしていたゲームだけに、少し長いレビューになるかもしれませんが、ご容赦ください。
Predator:Hunting Groundsの評価について
まずは、客観的な評価についてお伝えします。
Metacriticによると、メタスコアは55。
ユーザースコアは6.6となっています。
THE・凡です。むしろ低い。
メタスコアもユーザースコアも共に辛口な評価となっていますが、私はというと大枠でこの評価に賛同する一方、心から楽しめる可能性も秘められていると感じています(後述)
トライアルウィークエンドが残した一抹の不安
本編がリリースされる少し前に、数日間だけプレデターハンティンググラウンズの本編を遊べるトライアルウィークエンドというイベントが開催されました。
実際にプレーしてみたところ、とにかく問題点ばかり目につくような完成度でした。
- バグが多い
- ラグも多い
- ゲームバランスが悪い
といった具合で、しまいにはなぜかAIすらもラグいと言う散々なクオリティだった訳です。
ただそれでも私は本作に期待を寄せていまして、その理由は開発元への信頼でした。
Illfonicが13金で見せた挽回劇
Predator Hunting Groundsの開発元は、Friday the 13th the game(13日の金曜日、通称13金)の開発を担当した、Illfonicです。
https://team1986.jp/hokubei-ps4-dbd-ft13/
13日の金曜日(北米版)がリリースされた際も、リリース当初は数々のバグや不具合、マッチング不良により、散々な評価が寄せられた過去があります。
トライアルウィークエンド後にIllfonicに掲載されていたフィードバックとパッチノートには、トライアルウィークエンド時に問題となっていた箇所は、あらかた修正されていて、期待せざるを得ませんでした。
https://team1986.jp/predator-patch-1-0/
なぜ自分にとってPredator Hunting Groundsは魅力的だったのか?
そもそも、なぜ私がこのゲームにこれほど大きな期待をせていたのかというと、シンプルに私がプレデターシリーズの大ファンだったからです。
幼稚園くらいの頃にロードショーで見たプレデターとシュワルツェネッガーの一騎打ちにマジで惚れたのが最初のきっかけ。
同じくロードショーで見たプレデター2では、ハリガンを讃えたプレデターがフリントロック式の銃を渡すシーンで熱くなり…
それから今日まで、プレデター(とエイリアン)と冠がついたゲームはあらかたプレイしてきましたし、「プレデターを操作して遊びまわりたい」…といった要望はずーっと抱えていました。
https://team1986.jp/arcade-avp-review/
子どもにありがちな「プレデターのゲームが欲しいです!」みたいなのを、30過ぎてもずーっと持ち続けてた訳ですよ。ピュアよね。
https://twitter.com/araithegamer/status/1243926077778448386むしろプレデターを動かすことさえできれば、何でも良い…というレベルで、プレデターが好きだった訳です。
フタを開けてみるとプレデターで遊ぶことが難しい
実際に本編をプレイしてみたところ、この「プレデターを動かす」ということが、なかなか難しいことがわかりました。
ようは、マッチングしない訳です。「プレデターで遊びたい」という人が多すぎてマッチングしない。
プレデターハンティンググラウンズは、オンライン専用の1vs4の非対称対戦アクションゲームです。
プレデター1人につきファイアチームが4人いなければ、ゲームになりません。
ところが、「プレデターで遊びたい」という人が多すぎて、
- ファイアチームの平均待ち時間が30秒から1分
- プレデターの平均待ち時間が最低でも5分
という状況が当たり前です。
ひどいときには15分から20分待たなければマッチングしないこともありました。
https://twitter.com/araithegamer/status/125694474709823897610分以上待って放り込まれた部屋が、ファイアチームが誰も入ってこない無の部屋だったこともあります。(バグで後日修正)
プレデターで遊ぶには、プレイしている時間よりもマッチング待機時間のが長いこともザラにあり、プレデター専門でサクサクと遊ぶことはほぼ不可能な状況です。
ファイアチームならサクサクマッチングするんですけどね。俺はプレデターで遊びたいんだっつーの!
ゲームバランスの意見がフォーラムで真っ二つに割れる
非対称PvPにありがちなゲームバランスの問題についてですが、海外のフォーラムを見るとやっぱり議論されています。
ただ、ちょっと面白いなと思うのは、フォーラムで意見が真っ二つに割れていることです。
- プレデターが弱すぎる、強化すべきだ
- ファイアチームが弱い、プレデターを弱体化して欲しい
といった意見が、半々で見受けられます。
ファイアチームが強いという意見
本作では、マップ内の無線機をメンバーが使用することで、プレデターに狩られたプレイヤーが増援として復活できる救済システムが用意されています。
プレデターが満身創痍でファイヤチームを狩ったとしても、生き残ったメンバーが増援を呼ぶことで復活してしまい、プレデターとしては苦労が水の泡になってしまう…というのが言い分です。
1回限りという制限はあるんですが、増援に要する時間が非常に短く、また回復アイテム・弾薬アイテムなどの物資も復活するため、この点で不公平だという意見が出ています。
次点で「ファイアチーム4人から一斉射撃を受けると、プレデターでも数秒で体力マックスからゼロになる」という点も議論されていました。
(これについては、個人的にはプレデターの立ち回りの問題だと思いますが…)
プレデターが強いという意見
これは、主にコンビスティック(槍)とバーサーカー(体力バカ)のゴリ押しがファイアチーム側のあらゆる戦略をぶち壊してしまう…というのが主な理由です。
現状プレデターには、
- ハンター(バランス型)
- スカウト(スピード・遠距離型)
- バーサーカー(パワー・近接型)
という3つのクラスがありますが、「勝利」にこだわるプレーヤーは、とにかくバーサーカーを選び、力で押してくる傾向が強いです。
バーサーカーだと多少の無理が全然まかり通ります。
https://twitter.com/araithegamer/status/1259034245311295488ファイアチームは1人でも人員を減らされたら負け確定。
開始2分でゴリ押されて全滅…といったことも一度や二度ではありませんでした。
アップデートでプレデターがさらに強化された
2020年の5月1日には、パッチ1.06で大幅な改善があり、ファイアチームのスタミナ管理が厳しくなり、プレデターはセカンドウィンド時の目くらましなどで生き残りやすくなるアップデートがされました。
https://team1986.jp/predator-patch-1-06/
コンビスティックの攻撃力低下などで多少の弱体化は入りましたが、実際にプレイしてみるとプレデターの大幅強化に過ぎなかったことがわかります。
プレデターで遊ぶプレイヤーがさらに増加し、ファイアチームで遊ぶプレイヤーは減少。
結果、マッチングにさらに時間がかかるようになった…という悪循環に陥っています。おいおい。
とにかく未だに意見は真っ二つに割れていますが、改善の余地は大いにありそうです。
個人的にはプレデターは少しリスキーなくらいが丁度よい
例えば初代プレデターでダッチが罠一撃でジャングルハンターを仕留めたように。
プレデター2でハリガンが、ディスクで1撃で仕留めたように。
ファイアチーム1人でも一発逆転が狙えるようなロマン溢れる仕組みがあって、プレデターのリスクが増えても全然良いのではないかと考えています。
13金でもジェイソンキルとかあったし。
- 多少弱くても構わないからプレデターで遊びたい
- 窮地からの大逆転倒でファイアチームのヒーローになりたい
といったプレイヤー同士がマッチングするようになると、めちゃめちゃ面白い展開のあるゲームになるんじゃないかなと思っています。
(まあ、私がプレデターで遊びたいだけなんですが…)
Predator:Hunting Groundsのゲーム体験について
プレデターのTPS操作は最高以外の声が出てこない
プレデターを操作できるゲームをこれまでにたくさんプレイしてきましたが、その中でも本作の操作感はずば抜けていると言えます。
- サーマルビジョン
- パルクール
- 迷彩システム
- 音声・効果音
- 操作感
- 原作へのオマージュ
全てをとっても再現度は過去最高レベルだと断言できます。
チュートリアルでプレデターを動かしているだけでめちゃめちゃ楽しい。
ファイアチームは一般のFPSと大差なし
ファイアチームのFPS操作や使用感は、通常のFPSとあまり変わらない印象があります.
むしろエイムが多少ぎこちないこともあって、Call of DutyシリーズやBattleFieldシリーズといったFPSのようにはスムーズに狙いが定まらないため、操作性で若干難易度が上がってる印象です。
本作はPC版とCS版のクロスプレーが初期設定で有効にされていますか、エイムの観点から言えば、PCの方が有利かなと感じることが多々あります。(気になる人は設定をオフにしましょう)
あとは若干敵が硬すぎるのと、AIがポンコツすぎるかな…とも思ったり。
上手いファイアチームが揃うとめちゃめちゃ楽しい
さっきからファイアチームに対して文句ばかり言ってるように聞こえるかもしれませんが、操作に慣れてルールの勝手が分かっているファイアチームとマッチングすると、一気にゲーム体験が変わります。
マッチの半分以上はプレデターの位置がバレてたりとか、逆にプレデターを追い詰めるようなプレイも不可能ではありません。
https://twitter.com/araithegamer/status/1257456797562134529プレデター「ハンティンググラウンズ」とはよく言ったもので、時としてプレデターは狩る側ではなく狩られる側にも成り得る…ということですね。
プレデターを追い詰め、マスクをはがし、自爆装置を解除したときには、脳汁が耳から出るレベルの快感があります。
https://twitter.com/araithegamer/status/1254797406580830208 https://twitter.com/araithegamer/status/1255521411566694400これはファイアチームにしかない魅力ですね。
じゃあ、プレデターHGは買うべき?
肝はごっこ遊びに入り込めるかどうか
Dead by Daylightなんかも共通していることだと思うんですが、こういった非対称PvPゲームが楽しめるかどうかは、ごっこ遊びに行かに入り込めるかどうかだと考えています。
例えば、DbDが「殺人鬼とサバイバー」というコンセプトではなく、単なる鬼ごっこゲームだったら、あそこまで人気が出ることは無かったんじゃないかと思っています。
本作がプレデターではなく全く別のオリジナルキャラクターのゲームであれば、私は買うことなかったと思いますし、評価も大きく変わった可能性があります。
つまり、「プレデターとして遊んでみたい」、もしくは「プレデターが出る世界観の中で遊んでみたい」と感じるのであれば、全然楽しめるんじゃないか…というのが私の意見です。
非対称PvPのバランス調整が難しいことは周知の事実だと思います。本作も、正直PvPとしてのゲームバランスはお世辞にも良いとは言えません。
それでも、長く愛を持って遊び続けることができるポテンシャルは秘められていると思っています。
ただしプレデターがオーバーパワーな現状では、プレデターとして遊ぶためにはマッチングに時間がかかることを覚悟しておくべきでしょう。
友人とファイアチームを組んでフルパで遊ぶのであれば、死ぬほど楽しいと思います。
野良でソロで遊ぶのであれば、たった1人のヘマで武隊が総崩れになることが珍しくないので、ここだけは理解しておいた方が良いかもしれません。
結論:Illfonicのアップデートに期待
メタスコアもユーザースコアも低い理由は、実際にプレイしてみても納得できる内容です。
でも、この世界観が好きな人であれば、長く遊び続けることができるポテンシャルを持つのが、Predator:Hunting Groundsだと思っています。
プレデターvs特殊部隊…というコンセプトに、がっつりと心を掴まれた人は少なくないんじゃないでしょうか。
プレデターが好き、非対称PvPが好き…という人であれば、価格分はたのしめる可能性があると思います。
開発元のIllfonicによる継続的なアップデートを期待して、今回の評価レビューを締めたいと思います。
購入したらコチラの記事も参考にしてみてください↓
https://team1986.jp/predator-tips/
フレンドも募集してるのでどうか仲良くしてね!
コメント