5月29日にチェコ共和国大使館にてDMM GAMES主催で開催された「キングダムカム・デリバランス」の日本語版完成発表会が開催されました。
今回、ありがたいことにご招待いただきまして、ひょこひょこと参加してきました。
今回は、この「キングダムカム・デリバランス」完成発表会の内容と、プロデューサーに直で確認をとった国内版の規制ポイントなどについて紹介します。
PS4版キングダムカム・デリバランスとは?
まずそもそも、PS4版のキングダムカム・デリバランスが、どのようなゲームなのかについて、少しだけご紹介します。
「キングダムカム・デリバランス」は、チェコを拠点とするゲーム開発会社、「Warhorse Studios」(現在はTHQ Nordic傘下)が開発した、中世を舞台としたFPSアクションゲームです。
(たぶんTESスカイリムとかやってた人だと馴染み深いジャンルだと思います。)
2014年にKickstarterを通じて4万人近い支援者から2億円近い開発費を収集し、長期にわたる開発を経て、2018年に海外でPS4版とPC版がリリースされました。
この開発期間の4年の間、開発費が35億円まで膨れ上がったりと、順風満帆とはいかなかったようです。
が、そのストイックな世界観とゲーム体験がコアゲーマーの心を鷲掴みにし、結果的に
- 世界で200万本以上の爆発的なセールス
- 世界で30以上ものアワードを受賞
といった記録を残しています。
洋ゲーフリークの自分がそんなゲームを見逃すはずもなく、結構前からPS4・北米版の購入を何度も検討していたのですが…
ある理由から購入を断念していました。
ディティールにこだわった圧倒的な世界観と英語の壁
その理由は、ゲーム内の情報量の多さです。
NPCの会話のみならず、世界観の解説など、短時間で処理すべき情報量があまりにも多く、「中学生レベルの英語力だと厳しい」と判断し、購入を見送っていました。
このゲーム、
- ドラゴンとの熱い戦い
- 超ド派手な魔法戦争
- 錬金術による神秘の練成
…といったものは、一切存在しません。
そのかわりに、
- 剣や鎧など、各種アイテム
- クエストに絡むイベント
- オープンワールドMAP
- ゲーム内の建造物
- 敵との戦闘
これらすべてが15世紀の中世ヨーロッパの史実に基づいて形成されています。
この「これでもか」というほど史実に基づいた内容はアカデミックに評価され、チェコの国立大学で中世史の講義でこのゲームが教材として使われるレベルです。
つまり、ゲーム体験の要は、「どれだけ世界観にどっぷりと浸かることができるか」な訳で、英語力がないと厳しいんじゃなかろうか…という考えに至り、購入を見送っていました。
そんなところ今回、DMM GAMESが、字幕・音声ともに完全日本語でローカライズしてくれる。しかも完成発表会に招待してくれる…ということで、普通にマジで喜んで参加させていただきました。
キングダムカム・デリバランス日本語版完成発表会当日
当日まで「チェコ共和国大使館で開催って、おいおいマジかよ」と、若干ビビリ気味に望んだ完成発表会。
最寄り駅から会場までの道中、やっぱり若干ビビり気味で、無理にテンションを上げながら向かいました。
MSCでテンション爆上げしなからキングダムカム・デリバランスの完成発表会に向かってます☺️ pic.twitter.com/RY1i7YURgg
— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
第1部:キングダムカム・デリバランス日本語版完成発表会
3名によるトークショー
第1部では、チェコから遠路はるばるやってきたTobi氏、DMM GAMESプロデューサーの松本氏、そしてローカライズ全般をマネジメントしたディレクターの鈴木氏が登壇。
Tobi氏のプレゼンテーション
映像を交えながら、Tobi氏によるプレゼンテーションがスタート。鈴木氏の逐次通訳で、キングダムカム・デリバランスの魅力を存分に語っていただきました。
日本語版はテキストはすべて日本語、音声は完全吹き替え。
ちなみに、トレーラーのナレーションは野原ひろしだった。自分をチェコの騎士だと思い込んでいる野原ひろし。#KCD_JP #チェコへ行こう— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
自分をチェコの騎士だと思いこんでいる野原ひろしはコチラ↓
すべてのNPCはそれぞれの生活規則を持っていて、それぞれのキャラに人生がある。
直接NPCにアクションを仕掛けることが可能であり、それがゲーム内で必ず何かしらの影響を与えるらしい。#KCD_JP #チェコへ行こう— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
キングダムカム内に存在する装備は、すべて史実を元につくられている。
炎の鎧などはないが、すべてリアル。装備部位も史実ベースで、様々な装備が用意されている。— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
史実を元にしたリアルな戦闘が売り。
合計6箇所の部位を攻撃でき、スタミナを調整しながら攻防を展開する。
弓にはサイトがない。敵は降参することもあり、とどめを刺すかどうかはプレーヤー次第。#KCD_JP #チェコへ行こう— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
装備と武器はじゃんけんのような関係性がある。
ブレスプレートは剣には強いがハンマーに弱い…など。
また、武器それぞれにスキルツリーがある。キャラにも、狩り、飲酒、クラフトなど、それぞれのスキルツリーがある。— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
初回デラックス版の中身が初公開
Tobi氏のプレゼンの次は、松本氏によるチェコ視察の報告と、その日現物が届いたばかりだという初回限定版(デラックス版)の内容についての紹介。
- キングダムカム・デリバランス本編ディスク
- コイン3枚
- ブックレット
- MAP
- オリジナル・サウンドトラック
がデラックス版の内容だそうです。
チェコ政府とのコラボレーション企画
そして、チェコ政府観光局からマルチナ氏と麻生氏による、コラボレーション企画の紹介。
初回版には、ゲーム内ロケーションと実際のチェコの観光スポットを紐付けたフライヤーが封入されていて、フライヤーの指示どおりにチェコの観光スポットを訪れると、特別なプレゼントが用意されている…とのこと。
ちなみに、政府側の人間から見てもキングダムカム・デリバランスの再現度はマジでやばい…というお墨付きでした。
プレゼンテーションを通して印象的だったのは、松本氏が語った、「急がずに、のんびりと自由にプレイして欲しい」という話。
ゲーム内の建造物も、MAPも、細かいオブジェにいたるまで、すべて史実通り。だからこそ、ゆったりとしたゲームプレイを通じて、ちょっとしたチェコ観光を楽しんで欲しい…というメッセージを受け取りました。
最近プレイしてたゲームの多くが、発売開始と同時にコンテンツ消化レースになっていたので、松本氏の「急がずプレイして良いよ」というメッセージを聞いて少し安心してしまいました。
第2部:チェコ料理の数々と模擬戦、そして実機プレイ
模擬戦は人がおおすぎて断念
キャッスル・ティンタジェルによる大迫力の模擬戦は、あまりにも混んでて断念。
見れない pic.twitter.com/JGiikVeS6l
— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
模擬戦の様子はファミ通とかGame Sparkとか4Gamerといった大手におまかせして、私は料理を片っ端から食いまくることに。
味ですが、見た目の通り。死ぬほどうまい。マジで。
(チェコのビールも出たんですが、お酒一切のめないのでスルー)
キングダムカム・デリバランスの実機プレイレポート
お待ちかねの実機プレイですが、PS4版の実機が少なく、PC版をプレイさせていただきました。
デバッグモードを選んだのが悪かったのかもだけど、開始と同時にどこ行くんだゲーが開始され、持ち時間の15分が経過、終了☺️
あとでまたリベンジします#KCD_JP #チェコへ行こう pic.twitter.com/5xafdUao3A— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
主人公は、鍛冶屋の息子のヘンリー。一家で暮らしていた平和な街が内戦に巻き込まれ、友人や家族を虐殺されてしまいます。
村を襲った侵略軍に立ち向かうため、ヘンリーは剣を取り、甲冑を身にまとい、歴史を巻き込んだ様々な戦いに挑んでいく…というのが、本筋のストーリ。
…なんですが、時間の都合もあり、試遊できたのは最初の街のお使いクエストだけでした。母親と父親に頼まれて、剣術の練習や、貸した斧の代金を回収します。
プレイして感じたのは、もんすごく色鮮やかだな…ということ。このカラーリングも史実に基づいたカラーリングらしく、ほんとこだわり抜いてるなーと関心してしまいました。
風習や歴史を解説するコーデックスも充実。
気になる戦闘ですが、スカイリムのように剣をぶんまわすだけではなく、どの部位を攻撃するかをリアルタイムで選ぶことになります。
- 頭
- 右手
- 左手
- 右足
- 左足
- 突き(胴)
の、どの箇所を攻撃するかによって、構えが変わります。
構えを変えながら、強攻撃や弱攻撃を使い分け、スタミナが切れることのないように立ち回り、敵を倒すことになります。
そして、お金回収のミッションですが、詳細は省きますが私は暴力沙汰で解決してしまいました…
キングダムカム、試遊機2度目のリベンジ。
貸した斧の代金を返さない輩をタコ殴りにするつもりが逆にフクロにされる。
エクストリーム土下座で満足げに立ち去る輩に不意打ちタックルを決めボコボコに。
命乞いをするので助けるフリをしてとどめを刺し、遺体は広場の中央に置いてきた。
神ゲー。 pic.twitter.com/NL0CRVVeAG— セプテンバー荒井@GAME1986管理人 (@araithegamer) May 29, 2019
こんな感じで遊びまくっていたら、あっという間に15分が経過し、試遊終了。
もう少しストーリー展開をチェックしたかったのが本音ですが、感想としては「やれることがめちゃめちゃ多い」という感じでした。
悪人・善人・盗賊に扮したロールプレイなんかもできると思います。実況映えしそう。
PC版とPS4版の違いについて
- PC版:表現規制ナシ、60FPS
- PS4版:表現規制あり、30FPS
というのが主な違い。
PC版であれば日本語・表現規制ナシでプレイできるそうです。
(ちなみにXbox One版でのリリースは無し。今後あるかも?)
キングダムカム・デリバランスの国内版の規制は3箇所
歓談中のプロデューサー松本氏をとっつかまえて、気になる規制ポイントについてあれこれと聞いてみました。
で、判明した具体的な規制ポイントは3箇所。
- 性的なシーンの暗転が2箇所
- マテリアルの修正が1箇所
だそうです。
この「マテリアル」っていうのは、わかりやすく言えば死体とかモツ的なものとか欠損した肉片とか性的な部分とかですね。この部分だけテクスチャを張り替えた…ということでした。
おそらく、ゲーム内に1箇所だけ目にする、モツはみ出し系の死体か、乳首まるだし系の女性を修正した…みたいなことでしょう。
ゲームプレイに影響を与えるようなクエストの削除やあからさまな規制は無い…ということになりますので、無理して北米版を買う必要はなさそうです。
(ちなみに余談ですが、松本氏のDMM GAMESでは「どこまでがOKでどこから規制が必要か?」を決める明確な基準が存在する…という話も印象的でした。)
帰り際にいただいたおみやげの数々
集合写真撮影の後、帰り際に
- オフィシャルサウンドトラック
- レターオープナー
- ゲーム内に封入されているチェコ共和国とのコラボレーションチラシ
- ネックストラップ
- CDケース
- バッグ
をいただきました。
サントラめちゃめちゃ良いです。ちなみにサントラはデラックス版にも付属する模様。
まとめ
プロデューサーとも話せたし、食事はおいしいし、模擬戦は大迫力だし、お土産までいただいて、いたれりつくせりでございました。
キングダムカム・デリバランス、PS4・日本語版は6月27日(木)に発売予定。7月18日(木)に延期になりました。
完全日本語吹き替えで、チェコ共和国とのコラボ企画もアリ。世界的にも売れまくってるゲームなので、世界観に興味がある人はぜひ。
コメント
コメント一覧 (2件)
下戸(笑)
チェコ料理食べてビール飲まないとか、下戸って本当に人生大きく損しているよな
ハゲや低学歴やチビ等と並ぶコンプレックスの一つと言われるのがよくわかるわ
最終的に興味ない振りするやつが多いところは、童貞に通ずるものがある
今めちゃくちゃはまってます。騎士プレイでやってますが、狩りが楽しくてついお金を矢代にしちゃいますww
忠実に再現されてると聞いてましたが、チェコ政府のお墨付きとは・・・!狩りの休憩に観光してきます。